
ECサイトのページネーションSEO|2ページ目以降を正しく見つけてもらう方法

目次
商品数の多いカテゴリでは、一覧を複数ページに分けるページネーションが使われます。SEOで重要なのは、1ページ目だけを整えることではなく、2ページ目以降の商品にも検索エンジンがリンクをたどって到達できる状態を作ることです。
各ページには固有URLを持たせ、前後のページを通常のリンクでつなぎます。すべてを1ページ目のcanonicalにまとめる、#以降だけでページ番号を変える、ボタン操作後にしか商品を取得できないといった実装は見直します。
ページネーションが必要な理由
数百商品を一度に表示すると、読み込み時間、通信量、ブラウザやサーバーの負荷が増えます。ページを分けることで、初期表示を軽くし、利用者が現在位置を把握しやすくできます。
一方、商品が複数URLへ分かれるため、リンク経路を用意しなければ後半の商品が見つかりにくくなります。表示速度と発見性を両立する設計が必要です。
各ページに固有URLを持たせる
「?page=2」「/page/2/」など、2ページ目以降を直接開けるURLにします。ブラウザでURLを入力しても同じ商品一覧が表示され、再読み込みや共有ができる状態が望まれます。
ページ番号を「#page=2」のようなフラグメントだけで表す方法は、Googleが別ページとして扱わない可能性があります。URL設計はサイト内で統一し、「?page=1」の有無も一貫させます。
前後をa要素のリンクでつなぐ
各ページから次のページへhref付きのa要素でリンクします。2ページ目から1ページ目と3ページ目へ進めるように、順番につなぎます。Googleのクローラーは一般にボタンをクリックしたり、利用者の操作が必要なJavaScriptを実行したりして追加ページを探すものではありません。
ページ番号をすべて並べられない場合でも、少なくとも前後のリンクを用意します。重要な最終ページまで、リンクを順にたどって到達できるか確認します。
canonicalは各ページ自身へ向ける
2ページ目以降を1ページ目へcanonical指定すると、異なる商品を掲載するページを同一とみなす手掛かりになってしまいます。GoogleのECサイト向け案内では、インデックス可能な各ページに自己参照canonicalを設定する考え方が示されています。
各ページが独自の商品リンクを持つなら、それぞれを正規URLとして扱います。重複する導入文があっても、商品集合が異なることを踏まえて判断します。並び替えやフィルタが加わったURLは別途整理します。
titleとh1の扱い
h1は同じカテゴリ名を使い、必要に応じてページ番号を補助表示します。titleも「カテゴリ名|2ページ目」のように区別できます。ただし、キーワードを変えて各ページを別の検索意図へ割り当てる必要はありません。
meta descriptionを全ページへ同じ文章で出す場合、検索結果の要約として区別しにくくなります。2ページ目以降は自動生成の扱いを決める、またはページ本文からスニペットが作られることを前提に簡潔にします。
商品順序の変動に注意する
在庫やおすすめ順が頻繁に変わると、同じ商品が複数ページに重複したり、クロールのたびに位置が変わったりします。安定した並び順を基本にし、同率商品の順序も決めます。
新商品を先頭へ追加する方式では、既存商品が後ろへずれます。完全に固定する必要はありませんが、ページを移動するたびに商品が重複、欠落しないか確認します。利用者のページ移動にも影響します。
存在しないページ番号
商品数が減り、以前は存在した10ページ目がなくなる場合があります。空の一覧を200で返し続けず、状況に応じて404を返す、存在する最終ページへ案内するなどの方針を決めます。
不正に大きいpage番号へも同様です。すべて1ページ目へ転送すると、存在しないURLが大量に同じ内容を返します。URLの妥当性をサーバー側で確認します。
「もっと見る」や無限スクロールとの併用
画面上は「もっと見る」や無限スクロールを使いながら、裏側にページネーションURLを用意できます。利用者がスクロールした位置に応じて履歴を更新し、各まとまりを固有URLで開けるようにします。
重要なのは、操作をしなくても検索エンジンが各URLと商品リンクを見つけられることです。JavaScriptの実行結果だけでなく、リンクとHTMLの出力を確認します。
ページ番号リンクの見せ方
利用者には、現在ページ、前後ページ、全体のおおよその位置が分かる表示が役立ちます。ページ番号を数十個並べる必要はありませんが、前へ、次へだけで現在地が分からない場合は番号も示します。
リンクのタップ領域、コントラスト、キーボード操作、読み上げも確認します。現在ページをリンクとして誤操作させず、無効な「前へ」「次へ」の扱いを統一します。
表示件数変更の扱い
「20件」「50件」「100件」の表示件数を選べると、同じ商品集合のURLが増えます。表示件数付きURLを検索対象にする必要があるかを判断し、基本件数のURLへ正規化する方法を検討します。
一ページに全件表示する選択肢は、商品数が多いカテゴリで負荷を高めます。利用者の比較ニーズと表示速度を測り、上限を設定します。
商品削除とページ境界をテストする
40件ごとの一覧で商品が41件から40件に減ると、2ページ目が消えます。最終ページが消えたときの応答、リンク、サイトマップ、canonicalを確認します。
商品が追加されて新しいページができた場合も、前ページからリンクされるかを確認します。ページ数の変化を手動で追うのではなく、商品数から自動的に正しい境界を生成します。
サイトマップに含める範囲
商品ページが内部リンクから見つかり、サイトマップにも掲載されているなら、ページネーションURLをすべてサイトマップへ含める必要がない場合があります。何を正規の検索対象として管理するかで決めます。
サイトマップへ含める場合は、200で表示される自己参照canonicalのURLだけにします。存在しなくなったページ番号や、並び替え、フィルタの組み合わせを混ぜません。
ECサイトでの具体例
「メンズスニーカー」カテゴリに240商品あり、1ページ40商品とします。1ページ目から2ページ目、2ページ目から1ページ目と3ページ目へ通常リンクを置き、6ページ目まで順に到達できるようにします。
各ページは自己参照canonicalを持ち、商品カードは正規の商品URLへリンクします。価格順や色フィルタのページ番号は、通常ページネーションとは別のURL方針で管理します。
商品が減って5ページになったときは、6ページ目を空の200ページとして残さず、適切な応答を返します。サイトマップには検索対象とするURLだけを含めます。
よくある間違い
一つ目は、すべてのページを1ページ目へcanonical指定することです。後半の商品への発見経路を弱める可能性があります。
二つ目は、rel=nextとrel=prevだけに頼ることです。Googleはこれらをページネーションの判断に現在は使用していません。通常のリンクと固有URLを整えます。
三つ目は、2ページ目以降をnoindexにしながら、その商品への唯一のリンク経路にすることです。インデックス方針だけでなく、商品発見への影響を確認します。
確認項目
- 各ページに直接開ける固有URLがあるか
- 前後ページをhref付きリンクでつないでいるか
- ページ番号を#以降だけで表していないか
- 各ページのcanonicalが自身を指しているか
- 商品リンクがページ移動で欠落しないか
- 存在しないページ番号へ適切な応答を返すか
- フィルタや並び替えとの組み合わせを管理しているか
- モバイルでもページ移動ができるか
ページネーションを変更するときの移行確認
一ページの表示件数やURL形式を変えると、同じページ番号でも含まれる商品が大きく変わります。変更前に、既存のページURL、外部リンク、検索流入、canonical、サイトマップ掲載状況を記録し、残すURLと廃止するURLを決めます。
旧URLから新URLへ機械的に同じ番号で転送すると、対応する商品集合がずれる場合があります。可能なら同等の一覧へ転送し、適切な対応先がなければ上位カテゴリへの誘導を含めて判断します。すべてを1ページ目へ集約するだけでは、後半の商品を探していた利用者の意図を引き継げません。
公開後は、2ページ目、途中のページ、最終ページ、範囲外の番号を直接開いてテストします。前後リンク、商品リンク、HTTP応答、canonicalが正しく、フィルタ解除や並び替え後もページ番号が不自然に残らないことを確認します。商品数が変わるたびに最終ページが動くため、定期テストの対象にします。
一覧の更新頻度と順序を安定させる
在庫や人気度で商品順が頻繁に入れ替わると、同じ商品が複数ページに現れたり、巡回の間に見つけにくくなったりします。完全に固定する必要はありませんが、順位が同じ商品の並べ方を商品IDなどで安定させ、更新処理のたびに全商品が無作為に入れ替わらないようにします。運用担当が意図的に商品を固定する場合も、固定期間と解除条件を決めてください。
まとめ
ページネーションSEOでは、2ページ目以降に固有URLを持たせ、各ページを通常リンクで順に結び、商品へ到達できる状態を作ります。各ページは異なる商品集合を持つため、原則として自己参照canonicalを設定します。
主要カテゴリで1ページ目から最終ページまでリンクをたどり、URL、canonical、商品重複、存在しないページの応答を確認してください。画面上の使いやすさと検索エンジンの発見経路を同時に検証することが大切です。